施工業者:佐藤正徳 / hitoreno
写真:堀越圭晋 / SS
一つの空間 ( 畳 ) でも十分に足りる、十通りもの居心地の良い場所 ( 間 ) がある暮らしという意味合いを込めて名付けています。
2021 年コロナ渦で、より暮らしに向き合う必要が出てきた中、本当に満足した家に住んでいると感じている人がどの位いるでしょうか。 高度経済成⻑期以降、住宅は商品化され日本全国どこにいってもnLDK的で、画一的な素材の家を見るようになりました。日本人はそう いった消費社会の中で、人間の方を住宅という箱の型にはめ込んで、暮らしてきたように思います。そんな疑問から一畳十間は始まりました。
本来暮らしは愉しく、家は豊かさを創造する場所です。住まう豊かさを回復するために、間取りは人に合わせ自由に、素材は生命力が感 じる生の質感を大切に、一人ひとりの心地よい暮らしを追及します。また日本家屋の優れた知恵を現代人の生活様式に取り入れ日本の美 意識を再認識すること、豊かな素材やディテールを標準化してコストを抑え建築を身近な存在にすることを命題に掲げます。
人それぞれ生活スタイルは違います。最近では食寝に加え、職を追加した機能が家に求められ、十分と言えない環境で過ごしている方も 多いと思います。限られた平米数の中でも、最低限の大きさの個室でも一人ひとりに合わせた間取りを作り、これで十分に足りると思え る豊かさ、その中で家族とのつながりを再構築できる豊かな空間を探ります。
Constructor: hitoreno, Sato Masanori
Photo credits: Keishin Horikoshi /SS
施工单位:hitoreno, Sato Masanori
摄影版权:堀越圭晋 / SS